男子プロテニス協会のATPは9日に公式サイトを更新し、2023年シーズンでファンの記憶に最も長く残る試合として厳選したツアー大会5試合を紹介した。
>>【動画】約4時間の死闘 ジョコビッチが優勝した瞬間<<年間世界ランキングのトップ4、
N・ジョコビッチ(セルビア)、
C・アルカラス(スペイン)、
D・メドベージェフ、
J・シナー(イタリア)は今年もいくつかの名勝負で活躍した。
5)メドベージェフ 6-7 (5-7), 7-6 (7-5), 7-5 A・ズベレフ(ドイツ)、BNPパリバ・オープン(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード、ATP1000)4回戦2021年のNitto ATPファイナルズ(イタリア/トリノ、室内ハード)決勝戦以来 約15カ月ぶりに対戦した両選手。3週連続優勝を果たすなど絶好調のメドベージェフが怪我から復帰して徐々に調子を上げているズベレフを3時間16分に及ぶ激闘の末に下し、シーズン序盤の連勝を17に伸ばしてベスト8進出を果たした。
この試合、メドベージェフは第2セットで右足首を捻り転倒するアクシデントに見舞われており、試合後には「(足首を)捻った時は、すぐ立ち上がれると思ったんだけどね。でもその後、痛みがどんどん増していったので『これはまずい』と思った。骨折はしていないけど靭帯を少し傷めた気がしたので、プレーは無理かなと思ったんだ」と明かしていた。
4)ジョコビッチ 6-7 (8-10), 7-6 (7-3), 6-4 S・コルダ(アメリカ)、アデレード国際1(オーストラリア/アデレード、ハード、ATP250)決勝2023年の幕開けを飾るアデレード国際1。決勝は3時間9分に及ぶ熱戦となるもジョコビッチがコルダを逆転で退け今季初優勝を飾ると共に92度目のシングルスタイトルを掲げた。
試合後、ジョコビッチは「この1週間は素晴らしいものだったけど、(観客の)皆のおかげでさらに特別なものになった。僕が今ここに立てていることは、間違いなくギフトだ。トロフィーを手にするために今日、そして今週は全てを出し切った」と語った。
そして激戦を繰り広げたコルダに対しては「素晴らしい大会、素晴らしい今日の戦い。今日は僕よりも君の方が勝利に近かったと言えるかもしれない。ショット1本か2本、1ポイントか2ポイントの差で決まってしまう。今日は残念だったけど、君の未来は明るいからこのまま突き進んでほしい。君は素晴らしいプレーヤーなんだ、素晴らしかったよ」とコメントした。
3)シナー 6-7 (4-7), 6-4, 6-2 アルカラス、マイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)準決勝2週間前のBNPパリバ・オープン準決勝での雪辱を晴らす機会を得たシナーはアルカラスを世界NO.1の座から引き下ろす最高の試合をした。3時間2分の末に逆転で制したシナーが昨年王者を下して決勝進出を決めた。
シナーは試合後「(勝利は)とても意味のあること。僕たち2人は、今回もとても高いレベルのテニスをした。僕はただ、ベストを尽くしただけだよ。第3セットでは、彼(アルカラス)が2ゲームほど苦戦しているのが見えたので、そこで畳みかけた。互いにアグレッシブなテニスをしようとしたけど、今日は僕の思い通りになったから、とてもうれしいよ」と述べた。
2)シナー 7-5, 6-7 (5-7), 7-6 (7-2) ジョコビッチ、最終戦Nitto ATPファイナルズ(イタリア/トリノ、室内ハード)のラウンドロビンジョコビッチに匹敵するサービスゲームを展開し3時間9分の試合を通してベースラインからトレードマークのパワーでボールを打ち砕いたシナーは「僕にとって、とても意味のあることなんだ」とコメント。「グランドスラムで24勝している王者に勝てたことは明らかに僕のキャリアの中でも上位に入るね。本当にタクティカルな試合だったと思うし、勝つことができたから、とてもうれしいよ」と続けて語った。
ホームの大観衆の前でジョコビッチを下したシナーの記念すべき勝利は簡単なものではなかった。両者合わせて35本のエースを奪い合った試合はファイナルセット、タイブレークに突入するも4-0とリードしたシナーがジョコビッチの追随を許さずに勝利を挙げた。
1)ジョコビッチ 5-7, 7-6 (9-7), 7-6 (7-4) アルカラス、W&Sオープン(アメリカ/シンシナティ、ハード、ATP1000)決勝この一戦は2023年最高の2選手によって繰り広げられた長く記憶に残る試合となった。3時間49分の大熱戦を制したジョコビッチは「これまでの人生で最もタフな試合の1つ」と語った。
シンシナティの暑さに苦しんだジョコビッチは序盤、アルカラスにリードを許し、そのまま勝利に突っ走るかと思われた。しかし、36歳のセルビア人は肉体的な回復力と精神的な強さを見せつけ、第2セットのタイブレークで5-6となったポイントを死守。大逆転で記録更新となる39度目のマスターズ1000のトロフィーを掲げた。
ジョコビッチは試合後、「信じられないよ。最初から最後まで、僕たちは多くのことを経験してきた。浮き沈み、高揚、低迷、信じられないようなポイント、劣勢、暑さ、復活。全体的に僕がこれまでプレーした試合でもタフでエキサイティングな試合の1つでだった。このような瞬間や試合のために僕は日々努力を続けているんだ」とコメント。
敗れたアルカラスは「あなた(ジョコビッチ)と対戦し、あなたとコートを共にし、あなたから学ぶことができたのは素晴らしいこと。この試合は本当に接戦だったけど僕は君のようなチャンピオンから多くのことを学んだよ。だから、君と君のチームにおめでとうと伝えたい」と笑顔で言葉を残した。
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男子
本戦 12/13(水)~12/17(日)
女子
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